台所育児っていつから始めるといいの?メリットはある?
台所育児は0歳からでも始めることが可能です。しかし私は、台所育児を始める3つの目安をもとに、 娘が1歳半のときから取り入れました。
その娘も現在5歳。実際に台所育児を行ってきたことで感じた、メリットやデメリット、娘の現在の姿を紹介していきます。
まだ取り入れていないわ…!と思っているあなたも、台所育児はいつから始めても遅いということはありません!ぜひ今日から、簡単にできそうなことだけでも子どもに経験させてみてはどうでしょう?
大変そうなイメージがあるかもしれませんが、将来的に見ても取り入れるのがおすすめですよ!
台所育児とは?
台所育児とは、子どもが大人と一緒にお料理をすることを通して、子どもの様々な成長を促す育児法のことをいいます。
子どもに正しい知識を与え自分で回避する力を育てる
子どもが小さいうちから台所に立たせるなんて、危なくない?
確かに、台所には危険が多くあるかもしれませんね…。しかし、実際に体験しながら、「何が危険なのか」「危険を回避するためにはどうすればいいのか」を教えていくことも台所育児の1つです。
何も経験したことがなければ、それが危険なことなのかどうかさえ分からないままになってしまいます!
いざというとき、危険を自分で注意したり、回避できたりできるといいですよね。それを可能にするのが台所育児です。
台所育児は忙しいあなたにこそおすすめ!
気にはなるけど、台所育児って大変ですよね?
確かに、台所が汚れたり、料理するのに通常よりも時間が掛かったりして、大変な部分もあります。しかし、忙しいあなたにこそ台所育児がおすすめだという考え方もあります!
あなたが料理をしているとき、お子さんは何をしていますか?
- 台所のベビーゲート前で大泣き
- テレビやゲームをしている
- 料理が待ちきれずおかしを食べ始める
これらのことが必ずしも悪いということではありません。あなたも忙しいでしょうし、そうしないと家庭がまわらない日だってあるでしょう。私も子どもが2人いるので、気持ちはよくわかります!
しかしその現状に台所育児を取り入れてみるとどうでしょう?テレビやゲームをしたり、おかしを食べたりするかわりに、あなたと一緒に子どもが台所に立って料理をしてみるのです。そうすることで、子どもも暇な時間を持て余すことがなくなりますし、なにより親子のいいコミュニケーションにもなりますよ♪
私も仕事や家事で忙しくても、一緒に料理をすることで子どもとコミュニケーションが取れました!
忙しくて子どもとじっくり関わる時間があまり取れないのであれば、一緒に料理を作ってみましょう!家事をしながら子どもと関われるだなんて、一石二鳥だと思いませんか?
台所育児はいつから始められる?
台所育児、始めてみようかしら?いつからなら始められる?
本項では、私が台所育児を始めた時期と、始める際の目安をお伝えしていきたいと思います。
我が家は1歳半からスタート!その理由は?
台所育児は、早い子であれば0歳から始められます。また、いつから始めても遅いということはありません。
私は娘が1歳半のときから始めました!
0歳から始められるのに、なぜ1歳半まで始めなかったのか。その理由は、以下の通りです。
娘がしっかり座れるようになったのは、8ヶ月のとき。立てるようになったのは1歳のときです。さすがに横になっている0歳の子に台所育児を行おうとは思いませんでした。
また、1歳になってしっかり座れ、立てるようになってからも、「生の食材を食べてしまうのではないか?」「ずっと食べ続け、調理するどころではなくなってしまうのではないか?」という不安があったため台所育児を行いませんでした。
0歳のころはベビーラックに座らせ、私が調理している間、その姿を見せたり、食材を触ったりして待ってまらていました♪
よく考えるとこれも台所育児か?とも思いますが、娘が実際に調理に関わったのは1歳半からです。
始めるときの目安は?
私が台所育児を始める際に目安としたポイントは以下の3点です。いつから始めよう?とお悩み中のあなたはぜひ参考にしてみてください。
台所育児を始める目安としたポイント
- 親の真似をし始め、調理に興味を持っている
- 親が言ったことを理解できる
- ある程度我慢できる
親の真似をし始め、調理に興味を持っている
1歳になると、なんでも大人の真似をしたがりますよね。娘も調理に興味を持ち、ままごとで調理をする真似をしていました。
実際に調理ができるとなると、それはもう大喜びでした♪
やりたくないことを無理にさせるのではなく、興味を持っていることを楽しく行う!
台所育児にかかわらず、大切にしたい姿勢ですよね!
親が言ったことを理解できる・ある程度我慢できる
親が心安らかに台所育児を行えるかどうかは、理解と我慢ができるかが、かなり大きなポイントになってくると思います。
たとえば、何かを混ぜる作業を子どもにお願いしたとき。子どもが混ぜている途中で食材が飛び散ってしまい、それが楽しくて、「もっとやりたい!」となったとします。その時にあなたが「これはみんなが食べるものだから、飛ばさずに、こうやって混ぜてね」と伝えます。それを理解し我慢できるかどうか。
台所育児を始めたばかりのころは、子どもも慣れないですし、大人も台所を汚されることに慣れていません。
子どもがやることだから…と、なんでも大らかに対応できる方はいつから台所育児を始めてもかまいません!しかし、そうでない方は子どもがある程度理解と我慢ができるようになってから始めることをおすすめします。そうすることで、楽しく台所育児が続けられますよ♪
娘の場合は、食べることを我慢して作業できるかも重要ポイントでした(笑)
台所育児のメリット
台所育児には以下5点のメリットがあります。
台所育児のメリット
- 食べ物に対する知識がつき、感謝の気持ちが芽生える
- 五感が刺激され、脳の発達を促す
- 数字的なことに強くなる
- 苦手なものも食べられるようになる可能性がある
- 親子のいいコミュニケーションになる
食べ物に対する知識がつき、感謝の気持ちが芽生える
食卓にならんだ切り刻まれた食材を見ているだけでは、その食材のもとの姿と結びつけることは難しいです。人参や玉ねぎ、魚などの食材が、もとの姿から調理されて食卓に並ぶまで。この過程を見たり、経験したりすることで食に関しての知識が身についていきます。
また、年齢が大きくなり、食に関する様々な知識を身につけることで、
- 料理を作ってくれる人
- 調理される食材
- 食材の生産に携わる人々
これらへの感謝の気持ちが徐々に芽生えていきますよ。
台所育児をしていると、食材に興味を持ち、もっと知りたいという知的好奇心が生まれるのもメリットの1つですね!
五感が刺激され、脳の発達を促す
台所育児では、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感が刺激されます。五感を使った刺激は、ダイレクトに脳に伝わります。五感を使って脳を活性化させることで脳の発達が促されますよ。
脳の発達は、知能面だけでなく、生命維持や心の発達においてもとても重要!
安定した心まで育まれるのであれば、やらない手はないですね!
数字的なことに強くなる
調理は、思っている以上に多く数学的な要素が含まれます。
- 材料をキッチンスケールではかる
- 材料を見本と同じ形に切る
- 数量を比べる
- バランスを見る
これらのことを楽しく体験できます♪何度も繰り返し行うことで自然と自分で考えられるようになっていき、数や量、形に強くなります。
算数の苦手意識を待たない子に成長するかも!?
苦手なものも食べられるようになる可能性がある
台所育児を行うことで、苦手なものが食べられるようになる子もいます。出来上がった料理は食べられなくても、調理する際のつまみ食いでは妙に食べられたりします(笑)ちょっとした特別感が子どもにとってはうれしいんでしょうね♪
少しでも食べられれば、思う存分褒めることで、その後も「頑張ってみようかな…」という気持ちが芽生えますよ!
親子のコミュニケーションになる
台所育児は、親子のいいコミュニケーションの機会となります。娘と関係がうまくいっていない時期があった私にとっては、これが1番のメリットでした。
関係がうまくいっておらず、どう関わっていいか悩んでいたときでも、一緒に料理をするときは楽しい時間を共有できたのです。台所育児は、子どもとどのように関わったらいいか分からない、あまりいい関係を築けていない、という人にこそおすすめです!
台所育児は、決められた作業(レシピ)を一緒に行うだけで、楽しい時間を共有できます♪
台所育児のデメリット
様々なメリットがある台所育児ですが、もちろんデメリットもあります。
台所育児のデメリット
- 台所が汚れる可能性大
- 完成する料理の味が変わる可能性も
- 1つの料理を作るだけでも、とてつもなく時間がかかる
- 注意しすぎると子どもの自己肯定感が低下してしまう
台所が汚れる可能性大
台所が汚れるのは避けられない事態です(笑)
もちろん、子どもができそうなことをお願いしたり、作業する時の環境の工夫をしたりして被害(?)を抑えることもできます。しかし、始めてやることを、ましては小さい子どもが、最初から上手くできるはずがありませんよね。
台所育児をするにあたっては、大人の心の余裕や、寛容さが必要となってきます!
完成する料理の味が変わる可能性も
子どもが調味料を入れる際、既定の量よりも多く入れすぎてしまい、料理の味が変わってしまうことがあります。しかし、これは工夫次第では避けられる可能性もありますよ!
- 子どもが扱いやすい調理器具を使用する
- 別の入れ物に調味料を入れてから料理に入れるようにする
- 軽量スプーンに入れるのは大人が行い、子どもにはそれを料理に入れることだけお願いする
以上のような工夫をすれば、「あぁ!入れすぎ!」となることも最小限に抑えられるでしょう。
私は、娘に塩コショウを入れてもらう際、「入れすぎ!」となった経験が多々あります(笑)
しかし、子どもは上手くいかない経験を通して、上手くできる方法を見出していくんですよね。やはりここでも大人の寛容さは必要です。
1つの料理を作るだけでも、とてつもなく時間がかかる
子どもが調理に加わると、大人だけで調理を行うよりも、倍時間が掛かります。子どもが自分から「やりたい!」と言ったときは仕方ありませんが、時間がないときには台所育児を行わないほうがベターです。
子どもの年齢が小さいときや、台所育児をやり始めたばかりのときは、作業時間が長くなるだけではなく、その都度掃除をする時間も必要となってきます。
しかし、年齢が大きくなり調理に慣れてくれば、とてつもない戦力になること間違いなしです!
実のところ、私が台所育児を取り入れた理由の1つに、いつか恩恵を受けられるかも!?というささやかな期待がこもっていました(笑)
注意しすぎると子どもの自己肯定感が低下してしまう
台所育児を行うにあたって、1番注意しなくてはいけないこと…。それは、
注意しすぎて、子どもの自己肯定感を下げてしまうこと
「ちがうよ!」「ちゃんと話聞いてた!?」「またこぼして~!」これらのことを言われ続けると、子どもの自己肯定感が下がってしまいます。失敗したくてしている子はいません。
子どもの姿を受け入れるとともに、できていないことがあれば、
- どのように伝えれば理解できるか?
- 適切な援助の仕方は?
- 大惨事にならないように工夫できることは?
など、あなたができることを考えていく姿勢が大切ですね!
と言っている私も、何回かはイライラして言葉を掛けてしまったことも…。しかしその後は必ず褒めることを意識しました!
台所育児を1歳から始めた娘(5歳)の現在の姿
台所育児を1歳半から始めた娘は、現在5歳(年中児)。もちろん毎日行ってきたわけではありませんが、年数でいえば約4年ほど行ってきたということになります。
そんな娘の現在の姿はこちら。
約4年台所育児を行った娘の姿
- 見守りのもと、自分でお米をたいたり、簡単なお味噌汁を作ったりできるようになった
- ピーラー・包丁の使用、加熱もできるようになった
- 食材や調味料などに詳しくなった
- 食材の切り方の名称(いちょう切り・乱切り・みじん切りなど)を覚えた
- 材料を自分で計れるようになった(スケール、計量カップ、大さじ・小さじの使用)
- 調理に自信を持っていて、将来の夢はパティシエ
台所育児を取り入れてきて、今まで子どものたどたどしい調理姿にイライラしたりハラハラしたりすることはなかったか、と聞かれると、完全になかったとは言い切れません(笑)しかし、その姿を受け入れ、近くで見守ってきたことで現在の姿があると思っています。
つまりは、デメリットもあるけれど、将来的に考えればメリットだらけ!ということです。
ごはんを作る時間があまりないときに、ごはんをたいてくれたり簡単な味噌汁を作ってくれたりするのはとてもありがたい!その感謝の気持ちを伝えることで、娘の自己肯定感も上がっているように感じます。
親の自己満で、勝手な解釈ですが、将来の夢がパティシエなのも、その自己肯定感があってこそなのかな…?とも思っています。(美味しいものを食べることが大好きなのが1番の理由です(笑))
台所育児はデメリットさえもメリットに!早速始めてみよう
台所育児自体は0歳から始められ、いつから始めても遅いということはありません。しかし、
- 調理に興味を持っている
- 親が言ったことを理解できる
- ある程度我慢できる
以上の3点がそろっているかいないかで、台所育児を楽しく続けていけるかどうかが決まってくるでしょう。
台所育児には様々なメリット・デメリットがあります。しかし、デメリットの多くは子どもが調理について学んでいくいい機会であるとも捉えられます。
様々な知識が身に付き、将来の戦力も期待できる(私のようにそのこと前提で行うのもどうかと思いますが(笑))、親と子のコミュニケーションの機会にもなるとなると、やらない手はありませんよね!
ぜひ台所育児を取り入れ、子どもと一緒に"楽しい"を共有しましょう♪