子どもが挨拶できないんだけど、このままでいいのかな?
子どもが挨拶できないのには様々な理由がありますが、なによりも"恥ずかしい"というのが1番の理由だと思います。わざと挨拶をしないのではなく、しようと思っても声が出ず、挨拶できないのです。
私の娘も、保育園の先生や親戚に対して、普通におしゃべりができるにもかかわらず、挨拶だけはできませんでした。そこで私が行ったのは、保育園の先生も巻き込んでの挨拶トレーニングです。
本記事では、娘が挨拶できないときに私が行った挨拶トレーニング法や、気を付けたこと、そのときの娘の姿などをお伝えしていきます。
ぜひあなたもお子さんと一緒に無理なく楽しく挨拶トレーニングを行い、子どもの自己肯定感を高めてあげてください!
子どもが挨拶できないときは、環境づくりと保育園との協力で解決!
現在、5歳年中児の娘。今でこそ保育園での朝の挨拶は玄関で1度足をとめ、大きな声で「おはようございます!」と言えています。しかし、そんな娘も恥ずかしがって挨拶できない時期がありました。本項では、2歳児クラス後半から行った、我が家での取り組みについて紹介していきたいと思います。
私が挨拶できない娘を見て、まず行ったことは以下の3点です。
子どもが挨拶できないときにまずやったこと
- 子どもが挨拶したくなるような環境づくり
- 子どもとまず何ができるかを話し合う
- 保育園と協力体制を整える
子どもが挨拶したくなるような環境づくりや声掛け
子どもが挨拶できないとき、私はまず子どもが挨拶したくなるような声掛けを行いました。娘が挨拶できないということは特に触れず、あくまで自然に声を掛けるのがポイントです!
娘の場合は挨拶ができないと言っても、保育園の先生や親せきなどの見知った人に対してのみ。全く自分に関係がない人に対しては自分から進んで挨拶していました(笑)例えば、当時隣の敷地が家を建てている真っ最中だったのですが、その作業をしている大工さんに対しては元気よく挨拶していたのです。
保育園の先生にも親戚にも、全く話せないわけではなく、挨拶のみができない状態でした。きっと、「言わなければならない」というプレッシャーにより、余計に声が出なくなっていたのだと思います。また、友だちに対しては普通に挨拶できていました。
そんな娘に対し、私が行ったこと…。それが以下の3点です。
子どもが挨拶したくなるように行ったこと
- 親自身が挨拶して見せる
- 挨拶してきた上の年齢の子どもを褒める
- 娘が挨拶できたとき(大工さんや友だちに対して)の相手の気持ちを伝える
親自身が挨拶して見せる
まずは、親である私自身が挨拶をして子どもに見せました。今はできなくても、大人になったら挨拶をするのが当たり前だという認識を持ってもらうためです。
子どもに何かをしてもらいたいと思ったときは、やはり実際に親がやって見せる!これは挨拶に関わらず子育ての基本ですよね♪
挨拶してきた上の年齢の子どもを褒める
そして、朝は家の前を通る小学生が「おはようございます!」とそれはもう素敵に挨拶してくれるんです。それを見て、
誰にでも挨拶できるなんて、素敵なお姉さんだね!
と褒めに褒めました。これは娘のためというよりは、自然に出た誉め言葉ですが…!
娘が挨拶できたときの相手の気持ちを伝える
娘が大工さんや友だちに挨拶ができたときは、「大工さん、にこにこしてたね!」と挨拶をすると相手がうれしい気持ちになることを伝えました。また、逆パターンも。大工さんが挨拶をかえしてくれた時は「挨拶して、かえってきたらうれしいよね♪」と娘の気持ちも代弁するようにしていました。
たまに、大工さんが作業中で娘の声が聞こえないときがあり、挨拶がかえってこないことも…。そのときは娘が目に見えて残念がっていたので、「挨拶してかえってこなかったら、悲しい気持ちになるんだね。」と言ったときもありました。もちろん、大工さんのフォローもしましたよ!(笑)
子どもとまず何ができるかを話し合う
時期を見て、挨拶がかえってこずに残念がっている娘に対して「(保育園の)先生たちも挨拶してかえってこないときは悲しいのかもしれないね…。」と娘に話してみました。すると、娘の口から「挨拶できるようになりたい!」という言葉が出てきたのです。
そこで、今は恥ずかしいという娘の気持ちを受け入れながら、何ならできるのか?と話し合ってみました。このとき、娘は2歳児クラス後半。4月生まれなので、年齢としては3歳半頃でした。
娘と話し合った、または確認したこと
- いつまでに挨拶できるようになりたいか
- いつ、どこで、だれに、どのような状況であれば挨拶できそうか
ここで大切なのは、子どもが挨拶をしたいという思いをもっていることです。そして、親の意見を押し付けず、子どもが自分で決めることもポイントです。
娘の場合は、年少さんに強い憧れを抱いていたため、それまでには挨拶できるようになりたい!かっこいい年少さんになりたい!という思いがあるようでした。
何ならできるのか?ということは、子どもが自分で決めることがポイントだとお伝えしましたが、実際、子どもが全て自分で考えられるわけではありません。
- 教室に入る前なら言えるかな?
- ○○先生になら言えそう?
- ママと一緒に言ってみる?
など、様々なパターンを子どもに提案してみて、どの状態でなら言えそうなのか、子どもの思いを探ってみるといいでしょう。娘の場合は、教室に入る前に先生に聞かれない状態で言ってみる、ということでした。
保育園と協力体制を整える
娘との話し合いによって、挨拶トレーニングがスタートしました!その際に行ったことが、連絡帳を通して保育園の先生に挨拶トレーニングを行っていることを伝えることです。保育園の先生に対し挨拶トレーニングを行っていることを伝えることには、とても大きなメリットがあります。
- 先生に「挨拶は?」と言われずに済む
- 子どもが挨拶できなくても後ろめたさがない
- 挨拶できたとき、とてつもなく褒めてくれる
先生に「挨拶は?」と言われずに済む
子どもは挨拶をしないのではなく、しようと思ってもできないのです。そんな中、「挨拶は?」と言われても余計に口をつぐんでしまうばかりですよね。子どもが挨拶できなくて「挨拶は?」と声を掛ける保育園の先生はあまりいないかもしれませんが、念のため伝えておけば安心ですよね♪
子どもが挨拶できなくても後ろめたさがない
挨拶トレーニングをしていることを伝えておけば、保育園の先生に挨拶されたときに、たとえ挨拶できなかったとしても後ろめたさがありません。
子どもが挨拶できないとわかっているのに、「挨拶は?」と言ってしまうのはどうしてでしょう?もちろん、"言ってほしい"という思いがあるからという理由もあると思います。しかし、その理由の中に、少なからず挨拶ができない後ろめたさから…というのもあるのではないでしょうか?
子どもが挨拶できないのは、子どものせいでも親のせいでもありません。しかし、子どもが挨拶できないと、親である私が教えてこなかったから…?という考えがたまに浮かんでくるのです。また、挨拶してくれた人にもそう思われているのではないか…?という被害妄想的な考えも…。
周りの目を気にしてしまうタイプの人は、私と同じように思ってしまいがちなのでは…?
そんな思いを断ち切るためにも、保育園の先生には挨拶トレーニングをしているアピールをしました!朝も自信をもって、私だけが挨拶していましたよ!(笑)
挨拶できたとき、とてつもなく褒めてくれる
もし子どもが挨拶できたとき、保育園の先生に事前に挨拶トレーニングをしていることを伝えておけば、一緒に喜び、褒めてくれます!
挨拶ができず、挨拶ができるようになるよう一生懸命トレーニングしている親子…。本人たちにとっては大事なのですが、周りから見ると意外と伝わらないこともあります(笑)
もし挨拶できたとき…たとえそれがとてつもなく小さい声だったとしても、今まで一生懸命トレーニングしてきた本人たちにとっては、それはそれはすごい瞬間なのです!それなのに、保育園の先生がいつも通りの対応だと、少し悲しくありませんか?ここは一緒に盛り上がりたいですし、子どもも「言えたね!」と先生に言ってもらえるとかなりの自信がつきます。
先生にそこまで求めてもいいのかしら?
私も保育士をしている身です!保育士にとって、そんな子どもの成長に立ち会えることはとてもうれしいことですよ♪ここは先生にも一緒に協力してもらって、子どもの自己肯定感を爆上がりさせてあげましょう!
子どもが挨拶できないときに実践したトレーニング方法
子どもが挨拶をしたい気持ちになり、まずは何ならできるのかを確認したら、いざ実践です。ここで大切なことは、
子どもができることから少しずつ!
スモールステップで挨拶トレーニングを行っていくことです。本項では、私が娘と一緒に行った挨拶トレーニングと、実際の娘の姿についてお伝えしていきたいと思います。
娘の場合はそこまでプレッシャーを感じることなく行えましたが、"挨拶トレーニング"となると余計にプレッシャーに感じて些細なことでさえもできなくなってしまう子もいると思います。そのような場合は無理せず、引き続き子どもが挨拶したくなるような環境づくりを徹底していきましょう♪決して無理せず、子どもの思いや姿を優先させることが1番大切ですよ。
遠く離れたところで挨拶してみる
挨拶できない娘がまず行ったこと…。それは、
先生に聞こえないところで挨拶してみること!
我が家は早朝保育利用だったので、玄関ではなく早朝保育を行う保育室でまず先生と会うことになります。しかし、まずは先生から遠く離れた玄関で言ってみることからスタートしました!
先生に聞かれることはないので、そこまでプレッシャーに感じることなく言えていましたよ。
なんなら、車で保育園に向かっているときから「おはようございます!」と自らイメトレしていました(笑)
言えているからといって、焦りは禁物!やはり先生に面と向かってはまだ挨拶できないようでした。
徐々に先生に近いところで言ってみる
娘の姿を見ながら、「今日は○○で言ってみる?」と、挨拶をする場所を徐々に先生に近づけていきました。最終的には先生がいる保育室の前で言えるように!
しかし、保育室の戸が閉まっているため、まだ先生に挨拶をしていることは認識されていません。娘も、先生に挨拶をしているという認識がないから言えているような状態でした。
先生が挨拶している娘に気付いてくれる
先生がいる保育室の前で挨拶できるようになった娘。その声の大きさも、日を重ねるごとに少しずつ大きくなっていきました。そしてある日のこと、いつも通り保育室の前で挨拶していた娘に、保育園の先生が戸を開けてこう言ってくれたのです。
挨拶の声聞こえてたよ♪上手に挨拶できるね!
娘は恥ずかしそうな顔をしていましたが、その日の保育園の帰りの車では「今日挨拶できたよね!」と、とても誇らしげに話す姿がありました。
面と向かって先生に挨拶できるように!
先生が娘の挨拶を認識し、声を掛けてくれた次の日から毎日挨拶できたかといえば、そう上手くはいきませんでした。しかし、1度言えたという自信と、先生の引き続きの声掛けで、戸を開けて先生に認識された状態でも徐々に挨拶できるようになっていきました。やはり、
褒められ自信をつけることで、できることが増えていく!
これに尽きます。保育園の先生方には本当に感謝の気持ちでいっぱいです!親だけでなく、やはり先生にも褒めてもらえたことが、娘にとって大きかったのではないかと思います。
娘は2歳児クラス後半から挨拶トレーニングを始め、実際に言えるようになったのは年少に上がってしばらくたってから。年少になるまでに言えるようになりたい!という目標を最初に立てていましたが、そこも娘の姿を優先し、目標を過ぎても挨拶ができないと責めたりはしませんでした。
今子どもが挨拶できない状態だったとしても、親が見本を示して挨拶の大切さを伝えていれば、必ずいつかはできるようになります!子どもを信じて待ってみましょう。
焦らず気長に!保育士の先生も巻き込みながら(笑)楽しく挨拶トレーニングを行いましょう♪
子どもが挨拶できないときは恥ずかしい気持ちに寄り添って
自分の子どものことになると、些細なことでも心配になりますよね。挨拶ができないとなると、「このまま挨拶できないで大丈夫なのかしら?」「私の子育ての方法が悪かったのかも…。」なんて、必要以上に子どもや自分を下げるような、ネガティブな考えまで出てきてしまうことも…。
しかし、断言します!そのような心配は必要ありません!親が子どもを信じて、些細なことでも褒めて褒めて褒めまくっていけば必ず挨拶できるようになります。挨拶に関わらずですが。
子どもが挨拶できないときは、まず
- 子どもが挨拶したくなるような環境を作る
- 子どもができることをスモールステップで行っていく
- 保育園の先生にも協力してもらう
これらのことを行ってください。本来なら挨拶トレーニングも必要なく、待っていればいつかはできるようになるのかもしれません。しかし、目標を立てて少しずつできることが増えていくのを子どもが自分で認識することで、大きな自信につながっていきますよ。
ぜひお子さんと一緒に挨拶トレーニングを実践して大きな自信をつけ、最終的には誰にでも気持ちよく挨拶できる姿を目指してみてください。